離婚を考えた夜
あのとき、私は本気で離婚を考えていた。
旦那は家にいなかった。
子供達が寝たあと、
静かな部屋で一人になったとき、
いろんなことを考えていた。
「このままじゃダメだ」
何度もそう思った。
私は、借金をするために結婚したわけじゃない。
普通に、家族みんなで
笑って暮らしたかっただけだった。
それなのに現実は、
ギャンブル。
お金の問題。
家族のトラブル。
毎日、何かに追われていた。
このままだと、子どもたちにも良くない。
そう思っていた。
上の子はまだ幼かったけれど、
それでも父親が何か悪いことをしていることに気づいていたと思う。
そして私は、余裕がなかった。
気づけば、子どもたちにきつく当たってしまうことも増えていた。
こんな生活を続けていいのだろうか。
その夜、私は一人で泣いていた。
「どうしてこんなことになるんだろう」
そう思いながら、
絶望に近い気持ちで考えていた。
離婚して、シングルでやっていくことも
本気で考えなければいけないと思った。
でも、その夜は
誰にも相談しなかった。
というより、できなかった。
家族にも、友達にも、
誰にも言えなかった。
ただ一人で、
どうすればいいのかを考えていた。
私はもう限界だと思っていた。
正直、旦那のことは
もう信じられなかった。
「これはもう治らない。」
そう思っていた。
今まで何度も同じことがあった。
そのたびに、
もうやめる、反省している、と言われてきた。
でも、結局また繰り返す。
きっと今回も同じだろう。
そう思っていた。
これ以上、私一人で
面倒を見ることはできない。
もう無理だ。
本気でそう思っていた。
離婚するつもりだった
そして私は、
離婚するつもりだった。
実際に、市役所へ行った。
離婚届をもらって、
ひとり親になった場合の制度についても話を聞いた。
現実を突きつけられた
シングルマザーとして
どうやって生活していくのか。
それを、真剣に考えていた。
でも、話を聞けば聞くほど
不安が大きくなっていった。
もちろん支援制度はある。
だけど、条件があるものも多い。
支援を受けたとしても、
生活が簡単になるわけではない。
養育費をもらいながら、
これから正社員の仕事を探すのか。
子どもの預け先はどうするのか。
生活費は本当に足りるのか。
いろんな現実を
一気に突きつけられた気がした。
離婚すれば解決するわけじゃない。
むしろ、
これから全部一人で背負うことになる。
その現実を
強く感じた瞬間だった。
その話を聞いたあと、
家に帰るまでずっと考えていた。
離婚した方がいいのかもしれない。
でも、本当にそれが
一番いい選択なのだろうか。
子どもたちのこと。
これからの生活のこと。
いろんなことが頭に浮かんできて、
答えは簡単には出なかった。
あの時の私は、
離婚する覚悟と、
離婚しない現実の間で
ずっと迷っていた。
それでも離婚できなかった理由
あのとき、私は離婚する覚悟をしていた。
でも、すぐに決断できたわけではなかった。
頭では
「離婚した方がいい」
そう思っていた。
でも、子どもたちの顔が浮かんだ。
父親がいない生活。
私一人で子どもたちを育てていく現実。
いろんなことを考えると、
簡単に答えを出すことができなかった。
子どもと現実
当時、子どもは6歳と3歳だった。
まだ小さいのに、
家の空気がおかしいことに気づいていたと思う。
私も余裕がなくて、
子どもたちにきつく当たってしまうことも増えていた。
今思うと、本当にかわいそうなことをしたと思う。
こんな父親でも
子どもたちは、パパが大好きだった。
普段は優しいし、
子どもたちともよく遊んでくれる。
だからこそ、
私が離婚を決めれば
子どもたちは父親と離れることになる。
それが本当に
子どもたちにとっていいことなのか。
私は自信がなかった。
本当にこれが、
子どもたちにとって
正しい選択なのか。
答えは出せなかった。
あのときの私の選択
最終的に、私は離婚を選ばなかった。
正直、それが正しい選択だったのかは
今でも分からない。
でも、あのときの私には
それが精一杯の選択だった。
ただ、問題が終わったわけではなかった。
むしろ、
ここからが本当の始まりだった。
このあとも、
いろんな出来事が続いていく。



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